株式会社まる久旅館(瑞の里 〇久旅館)様

ミカタのコンサル担当と共に目指す
利益があがる旅館業者モデルの確立

静岡県の修善寺温泉にある「瑞の里 〇久(まるきゅう)旅館」様は、大正11年(1922年)創業の歴史ある老舗旅館です。平成8年(1996年)に現在の場所に移転した際には、大規模なバリアフリー化を実施して大きな注目を集めました。ミカタグループでは、常に成長のために改善を続ける〇久旅館様を、さまざまな面でサポートさせていただいます。

本記事では、〇久旅館様の専務取締役を務める鈴木久弥様に、旅館業の将来に対するお考えと、成長と改善に必要となる「数字意識」についてお話しいただきました。

株式会社まる久旅館(瑞の里 〇久旅館)様

設立 1922年(大正11年)
所在地 静岡県伊豆市修善寺1146
従業員数 34名(2022年4月30日時点)
受賞歴 2015年 トリップアドバイザー「ertificate of Excellence (エクセレンス認証) 2015」」受賞、2017年2018年2019年2020年2021年 2022年2023年 「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」入選

ご活用いただいている
MIKATAグループのサービス

 業務支援コンサルティング(月次・年次の税務会計報告)

導入のきっかけ・背景

経理担当の休職で訪れた難局
ミカタコンサルとの二人三脚で乗り切る

―〇久旅館様の特徴や直近のトピックスをお教えください。

鈴木様:
私たち〇久旅館は、もともとは修禅寺のすぐそばにあり、多くの参拝者の方々にご利用いただいていました。ただ、周囲の道も狭かったので、アクセスの面では不便でした。そこで平成8年に現在の場所に移転してきました。その際、特にバリアフリー化を意識しました。
具体的な例として、館内の段差をなくして車椅子のままスムーズにお部屋まで移動できるようにしたり、お食事の席も座敷だけではなくテーブルと椅子に変更・個室の食事処の設置などがあります。また、貸し切りの露天風呂は、車椅子用のスロープを用意しており、ご高齢の方やハンディキャップを持つ方でも快適にお過ごしいただけるように工夫をしています。
ただ、このような改装は一気にできるものではありません。また、独りよがりになってはいけないので、外部の方やお客様の意見をいただきながら、毎年少しずつ改善していくようにしています。

―現在、〇久旅館様の会計全般のお手伝いをミカタにご依頼いただいていますが、そのようになった経緯をお教えください。

鈴木様:
私が、家業を引き継ぐつもりで旅館に戻ってきたのは、今から6〜7年くらい前になります。その当時は税務関係を地元の会計事務所さんにお願いしていたのですが、そちらがミカタさんと一緒になり、そのままお付き合いを続けているというのが経緯です。
そして、私が旅館に戻って間もなく、当時の経理担当が急病で入院することになり、経理業務を私が引き継ぐことになりました。ただ、経理に関して私はまったくの素人だったので、何をどうすればいいか完全に手探りの状態だったんです。
前任の経理担当はかなりの高齢だったので、すべての手順が紙ベースのアナログでした。業者への支払いは小切手でしたし、振り込みも銀行で紙の書類を書いて手続きしていました。会計システムも導入してなかったのですべて紙の書類で管理して、それを税理士さんに渡して、それを税理士さんが事務所のシステムに入力して……そんな時代遅れのやり方をしていたんです。
ただですら経理のことがわからないのに、こんな非効率な状態で作業していたら、本業にも支障がでると思いまして、当時の担当だった笹本さんに、半ばすがるような気持ちで相談したんです。そして、会計システムの導入や使い方から、経理のイロハいたるまで、いろいろなことを教えていただき、経理業務全般をサポートしていただきました。今は、経理業務だけではなく、月一で行う監査や半年ごとの予算予測などについてもご協力いただいています。

業務支援のご感想と効果

ミカタとの関わりの中で培われた数字意識が
社員全体に広がり好循環が生まれる

―ミカタがご提供したサービスによって生まれた効果についてお教えください。

鈴木様:
ミカタさんのご協力でデジタル化が進み、経理業務全体の効率が大幅に向上しました。GOTOトラベルや旅行支援などへの対応も、アナログのままだったら無理だったかもしれません。
ただ、個人的にミカタさんにご協力いただいた一番の効果は、数字に対する意識改革が起こったことです。
〇久旅館は、常に改善と改良を繰り返しています。特に2016年以降は、社会情勢やお客様から寄せられた声に応じて、ほぼ毎年のように設備の改装を実施しています。
ただ、改装を行うには、当然ですが予算が必要です。その改装を行うには、どれくらいのコストがかかるのか。ちゃんと事業として成り立つだけの需要があるのか。利益が出るには、どれくらいの稼働率で、どれくらいの原価率が必要なのか。それらの数字が見えなければ、しっかりとした予算計画が立案できません。
アナログの手計算で数字を管理していた時代では、それらの数字が揃うまでに時間がかかり、精度も低かったので、あいまいな予算計画しかできませんでした。ですが、デジタル化を行い、企業としてどの数字を重視すべきか、ミカタさんからアドバイスを受けた今は、予算計画の精度が格段に向上しました。
以前であれば、ある投資に対する収益が黒字なのか赤字なのか、期末の直前にならなければわかりませんでした。そうなると、対策を打つ余裕もないので他で補填するしかありません。ですが今では、数字は一ヶ月単位で見えるので、黒字か赤字かの見込みは早い段階でわかります。
もし期末まで半年の段階で「赤字になりそう」とわかれば、たとえば稼働率は高いのに利益が低いのなら原価率を見直したり、その逆なら稼働率を上げるためのキャンペーンやプランの見直しを行なったりなど、対策を打つ余裕もあります。逆に「黒字になりそう」なら、他の課題に予算をまわすこともできます。
このような数字に対する意識は、笹本さんとお話する中で、培われてきたものだと思っています。その感覚は、私だけではなく、社員の中にも徐々に広がりつつあります。社員全員が、数字を意識すれば、自ずと利益は上がります。利益が上がれば、社員の待遇も上がり仕事への意欲も上がります。それは最終的に、お客様へのサービス向上へとつながります。今の〇久旅館には、そんな好循環が根付きつつあると感じています。

将来の展望・メッセージ

目指すのは大きな会社ではなく苦難にも負けない強い会社

―将来の希望や展望についてお考えをお聞かせください。

鈴木様:
今回、経理業務を通じて、数字の見方と予算の作る方を学びました。そしてそれは、同じ旅館業を営む方々との共通言語となります。
ありがたいことに、最近は全国の旅館さんとの接点も増えました。同じ地域の旅館は大切な仲間ですが、切磋琢磨しあうライバルでもあります。ですから、経営の核心となる数字は、話しにくいし聞きにくいんです。
ただ、離れた地域の旅館さんなら、お客さんを取り合うこともないので、核心部分の数字もある程度は教えてくれます。いろいろな方から話を聞いているうちに、数字の相場感が見えてきて、「ここは予算をかけすぎていた」や「ここはもっと予算をかけるべき」など、どこを改善すべきかがわかります。
ここ2〜3年は、コロナ禍や自然災害などの影響もあり、いろいろ考えさせられました。今は、会社を大きくしたいという気持ちより、不測の事態が起きた時でも簡単にはつぶれない、強い会社にしたいという思いが強くなっています。
会社が大きくなりすぎると、時代の波に揉まれて身動きが取れなくなる気がしています。小さくても、その時代の風向きにあわせて帆を向けて進んでいく、そんな会社を目指していきたいですね。

―今後のミカタに期待することをお教えください。

鈴木様:
個人的には、ミカタさんのお客さんが、あまり増えないで欲しいと思っています(笑)。半分は冗談ですが、半分は本音なんです。これ以上、ミカタさんが忙しくなると、私たちと今までのような密なお付き合いをしてもらえなくなるかもしれないという不安があるんです。
今は、すごく親身になって対応してくださっているので本当に助かっています。私は、ミカタさんとする仕事を仕事だと感じてないんです。一緒にやっていて、ワクワクすることの連続で、楽しくてしょうがないんですよ。ですから、これからも私たちと密なお付き合いを続けて欲しいんです。

MIKATAグループ担当コンサルタントより

笹本

〇久旅館様は、このコロナ禍においても順調に成長してきています。鈴木様が目指す強い会社にも確実に近づいてきているので、今後10年から20年は安泰でしょう。

ですが、さらに30年、40年と続くためには、事業の承継についても考えていく必要があります。そこのロジックが確立できれば、50年、100年と続く「〇久旅館様のビジネスモデル」が生まれ、日本全国にある旅館の模範となれるはずです。

〇久旅館様は、そのポテンシャルが十分にあります。「〇久旅館様のモデル」確立に向けて、共に頑張っていきましょう。

―貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。
MIKATAでは、引き続き株式会社まる久旅館(瑞の里 〇久旅館)様の円滑な事業運営と
会社の成長をサポートしてまいります。

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