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2026/03/25

2026年度版|経営者が今すぐ把握すべき社会保険料の全体像!給与の16.5%が法定コスト、支援金スタートで何が変わるか

2026年度版|経営者が今すぐ把握すべき社会保険料の全体像!給与の16.5%が法定コスト、支援金スタートで何が変わるか

2026年度版|経営者が今すぐ把握すべき社会保険料の全体像!
給与の16.5%が法定コスト、支援金スタートで何が変わるか

♦2026年度から変わる社会保険料の全体像を、経営者向けに一枚で整理しました。
新設「子ども・子育て支援金」と既存「拠出金」の違い、給与の約16.5%に上る会社負担のトータルコスト、高額賞与時の具体的な保険料計算まで、経営判断に直結する情報をまとめています。

社員の給与を振り込むとき、会社が実際にいくら払っているか即答できますか。社会保険料の会社負担分は給与明細に載らないまま毎月積み上がり、その総額は給与の約16.5%に及びます。2026年度はさらに協会けんぽの料率改定と「子ども・子育て支援金」の新設が重なり、「担当者任せ」では経営コストの見通しが狂いかねません。

本記事では7つの法定負担を東京都・2026年度の確定料率で一覧化し、会社負担の合計を試算しました。支援金の引き上げスケジュール、役員賞与1,000万円支給時の保険料計算も含め、経営者が最低限知っておくべき情報を一枚に凝縮しています。

この記事を読むメリット
給与・賞与にかかる法定コストの合計率(約16.5%)がひと目で把握できる
2026年度の新設「子ども・子育て支援金」と既存「拠出金」の違いが明確になる
高額賞与を支給する際の各制度の上限額と会社負担の具体額がわかる
2028年度までの支援金引き上げスケジュールが把握でき、先読み経営に役立てられる
給与計算担当者への指示・確認ポイントが整理できる

1.知っておくべき3つの制度の違い

給与・賞与には現在3種類の「子育て関連の法定負担」が発生します。名称が似ているため混同しがちですが、【負担者】、【納付先】、【使途】がすべて異なります。2026年4月以降、拠出金と支援金は並行して徴収されます。

項目 健康保険料
(協会けんぽ・東京)
子ども・子育て
拠出金
子ども・子育て
支援金(新設)
いつから 現行制度
(毎年3月改定)
1971年度〜 2026年4月〜 (新設)
誰が負担 従業員・会社 折半 会社のみ 全額 従業員・会社 折半
徴収方法 年金機構・健保へ 日本年金機構へ 医療保険者へ
2026年度料率 9.85% (東京都) 0.36% 0.23% (労使折半)
主な使途 医療給付
高齢者医療支援等
児童手当
放課後児童クラブ等
児童手当拡充
こども誰でも通園等

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⚠2026年4月以降、拠出金(会社全額)と支援金(労使折半)は両方並行して徴収されます。支援金が始まっても拠出金はなくなりません。

2.会社負担のトータル ── 給与の約16.5%が法定コスト

社員一人を雇用する際、給与とは別に会社が負担する法定コストの合計は、給与額の約15〜16.5%に上ります。以下の一覧で全体像を把握してください。

月給に対する会社負担率一覧(協会けんぽ・東京都・2026年度)

社会保険料は、実際の月給ではなく「標準報酬月額」(月給を一定の範囲に区分した金額)に料率を乗じて計算します。

※ 標準報酬月額の等級表
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3150/r08/r8ryougakuhyou3gatukara/

項目 料率(合計) 会社負担分 備考
健康保険料(東京) 9.85% 4.925% 労使折半
※標準報酬月額ベース
介護保険料
(全国一律)
1.62% 0.810% 40~64 歳のみ・労使折半
厚生年金保険料 18.300% 9.150% 料率固定・労使折半
子ども・子育て支援金
★2026 年 4 月スタート
0.23% 0.115% 2026 年 4 月~・労使折半
子ども・子育て拠出金 0.36% 0.360% 全額会社負担
雇用保険料
(一般の事業)
1.35% 0.850% 会社 0.85%・従業員 0.5%
※賃金総額ベース
労災保険料
(その他各種事業)
0.30% 0.300% 全額会社負担
※賃金総額ベース
合計(40 歳以上) 約 16.51% ★ 介護保険・労働保険を含む
合計(40 歳未満) 約 15.7% 介護保険を含まない

※社会保険料(健保・介護・厚年・支援金・拠出金)は「標準報酬月額」、雇用保険・労災は「賃金総額(実支給額)」が計算基礎のため、合計%は目安として参照してください。

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3.子ども・子育て支援金率の引き上げスケジュール

2026年度はスタート時点の料率(0.23%)です。2028年度まで段階的に引き上げられ、その後は法令で上限が固定されます。2027・2028年度の具体的な料率は各年度12月下旬の予算閣議決定後に正式確定します。

年度 支援金率 従業員 個人負担/月
(目安)
会社 負担/月・1人
(目安)
確定状況
2026 年度 0.23% 標準報酬月額
× 0.115%
標準報酬月額
× 0.115%
確定
2027 年度 0.30%程度 標準報酬月額
× 0.15%
標準報酬月額
× 0.15%
見込み
2028 年度 0.40%
(上限)
標準報酬月額
× 0.20%
標準報酬月額
× 0.20%
見込み
2029 年度以降 上限維持 増加なし 増加なし 法令で固定

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4.徴収した支援金の使途(法律で限定される6事業)

支援金の使途は子ども・子育て支援法で法定されており、以下の6事業に限定されています。医療・介護など他分野への流用は一切できず、特別会計で収支が管理されます。

事業名 内容 開始時期
① 児童手当の拡充 高校生年代まで延長・所得制限撤廃・
第 3 子月 3 万円
2024 年 10 月~実施済
② 妊婦のための支援給付 妊娠届出時 5 万円+妊娠後期に胎児数
× 5 万円(単胎で計 10 万円)
2025 年 4 月~
③ こども誰でも通園制度 就労不問・月一定時間まで保育所等を時
間単位で利用可
2026 年 4 月~全国実施
④ 出生後休業支援給付 父母ともに育休取得で最大 28 日間・手
取り 10 割相当
2025 年 4 月~
⑤ 育児時短就業給付 2 歳未満の子を養育する時短勤務者に賃
金の 10%支給
2025 年 4 月~
⑥ 国民年金第 1 号 育児
期間の保険料免除
自営業・フリーランス等:子が 1 歳まで
保険料免除
2026 年 10 月~

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5.給与計算上の注意点

5-1.2026年3月分(4月給与反映)― 健保料率の変更

  • 協会けんぽ東京:健康保険料率が変更(9.85%)。介護保険料率は1.62%(全国一律)。
  • 給与計算ソフトへの新料率入力が必要。3月賞与がある場合は新料率が適用される。
  • 組合健保の場合は各組合の案内を別途確認すること。

5-2.2026年4月分(5月給与反映)― 支援金の徴収開始

  • 健保料率変更(4月給与)と1ヶ月ずれる。5月給与(4月分)から支援金が加わる点に注意。
  • 給与計算ソフトのアップデートが必要(支援金対応モジュール)。
  • 育休免除者には支援金も免除。ソフトの連動設定を個別確認すること。
  • 給与明細への表示方法(健保内の内訳表示 or 別行表示)を事前に決定し、従業員に周知する。
  • あわせて雇用保険料率も4月分(5月給与)から変更(一般の事業:会社0.85%・従業員0.5%)となるため、5月給与は支援金新設・雇用保険料率変更の2点が同時適用となる点に留意すること。

5-3.役員・高額賞与(事前確定届出給与)の取り扱い

項目 賞与の上限 1,000 万円支給時の会社負担額
健康保険料
(東京 9.85%)
年度累計 573 万円 573 万円×9.85%÷2=約 282,200 円
子ども・子育て支援金
(0.23%)
年度累計 573 万円 573 万円×0.23%÷2≒約 6,590 円
厚生年金保険料
(18.3%)
1 回あたり 150 万円 150 万円×18.3%÷2=137,250 円
子ども・子育て拠出金
(0.36%)
1 回あたり 150 万円 150 万円×0.36%=5,400 円(全額会社)

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⚠1,000万円の賞与を支給する場合、会社負担の社会保険料は約43.1万円となります。標準賞与額の届出(被保険者賞与支払届)は支給日より5日以内に年金事務所へ提出が必要です。

5-4.今後の定期確認事項

  • 2027年度の支援金率:2026年12月下旬の予算閣議決定後に公表予定。
  • 2028年度の支援金率:満額(0.4%程度)への最終引き上げ。法定上限であり以降は増加しない。
  • 子ども・子育て拠出金率(現行0.36%):毎年3月末頃に日本年金機構より翌年度分が公表。
  • 雇用保険料率(2026年度分):2026年3月12日に厚生労働省より公表済み。
まとめ

2026年度は、社会保険料にとって変化の多い年度です。以下のポイントを経営者として押さえておきましょう。

  • 【3月から】 協会けんぽの健康保険料率が改定(東京都9.85%)。4月給与から反映。
  • 【4月から】 子ども・子育て支援金(0.23%・労使折半)の徴収スタート。5月給与から反映。拠出金(0.36%・会社全額)との二重負担が始まる。
  • 【雇用保険】 2026年4月分(5月給与)から料率変更(一般の事業:会社0.85%・従業員0.5%)。支援金徴収開始と同時期のため、5月給与はソフトの設定変更が2点重なる点に注意。
  • 【会社負担の合計】 40歳以上の従業員1人あたり、給与の約16.50%が法定コスト。
  • 【高額賞与の注意点】 健保の年度累計573万円・厚年の1回150万円の上限を必ず確認。被保険者賞与支払届は5日以内に提出。
  • 【今後の見通し】 支援金率は2028年度(0.4%程度)まで引き上げ予定。それ以降は法令で固定。

社会保険料は「知らなかった」では済まされない法定コストです。制度改正のたびに給与計算の設定を見直し、経営判断に正確なコスト感を持てるよう、社会保険労務士を積極的にご活用ください。

ご不明点はミカタ社会保険労務士までお気軽にお問い合わせください。

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